
2018年6月28日に、Facebookが提供するアプリにおける広告とFacebookページの透明性向上のため、Facebookページの公開情報についてアップデートが実施されました。
参考:Facebookが提供するアプリにおける広告と、Facebookページにおける透明性を向上
今回のアップデートは広告配信パフォーマンスに直接影響を与えるものではないですが、非公開で配信していた広告が公開されるなど、注意すべきところもあるので、詳細を解説します。
Facebook広告におけるFacebookページの扱い
まず最初に、これまでのFacebookページにおける広告の公開状況についておさらいしておきます。
現在、Facebook広告の配信先としては「Facebook」「Instagram」「Messenger」「Audience Network」を選択でき、これらの広告を配信する際には、いずれもFacebookページが必要となっています。ただし、Instagramのみの広告配信では、Facebookぺージ自体は必要でしたが、非公開としておくこともできました。
Facebookで広告を配信する場合、Facebookページ上で公開されている投稿を広告として配信することも可能ですが、広告マネージャ上で作成した投稿を広告として配信するのが主流となっており、その投稿は基本的に非公開でした。広告マネージャ上で作成した広告用の投稿は、Facebookページ上で第三者的に確認することは不可能で、それはいずれの広告配信先でも同様となっていました。(広告主が出稿している広告を確認できないというのは、オンライン・オフライン問わずにどの広告媒体にとっても一般的なことです。)
配信中の広告をFacebookページにて公開
今回のアップデートにおいて、Facebookページの配信中の広告を確認することが可能となりました。停止中や配信終了した広告などは含まれません。
各Facebookページにある「情報と広告」というタブから配信中の広告を確認できます。
Instagramにのみ広告を配信していて、Facebookページは非公開にしていた場合も、利用者からすべての広告主の広告が確認できるようにするため、Facebookページは基本、公開ステータスへと変更されます。非公開ステータスに戻すことも可能ですが、その場合は広告掲載はできません。
今後、広告配信をする際にはFacebookページの公開が必須となっており、配信している広告は基本的に公開されるというようになっています。
日本国内では広告を配信せずに海外で広告を配信している場合には、下図のように国を選択することで、選択した国で配信されている広告を確認することができます。
また、確認できる広告右上の「広告を報告」から不快または不適切な広告として「不適切である理由」を選択肢から選んで報告することも可能となっています。
Facebookページの公開情報において、最近行われたページの名称変更や、ページの作成された日付など、より詳細な情報が確認できるように、随時アップデートがされていくと発表されています。
クーポンや地域限定キャンペーンなどは注意を
本来であれば、配信している広告が公開されても問題がない様に、ルールにのっとった広告を配信するというものが前提なのですが、何点か注意しておくべきこともあります。
FacebookやInstagram限定のキャンペーンや限定クーポンの配布、地域限定の広告配信など、これまでは広告を見た人のみという配信が可能だったのですが、そういったキャンペーンなども公開されることがあります。クーポン広告フォーマットを使用していれば、広告は表示されませんが、自社でキャンペーンページを作成して通常のFacebook広告として配信している場合は表示されてしまいます。そのため、こういったキャンペーンを実施する上では、まず広告が公開されるかどうかを確認しておきたいですね。
最後に
広告の透明性がよく話題になっていますが、配信している広告をすべて公開するというのは広告の不正利用防止において新しい取り組みのように思えます。他の広告媒体に先んじてFacebookが広告の公開をルールづけたので、他の媒体がどのように動いていくのかなど、今後の動向も気になるところです。
ただし、公開されるか否かに関わらず、どこに出しても問題がない広告を配信することは当然のことです。配信側が配信している広告の内容にしっかりと責任を持つことで、消費者にとって広告をより信頼性のあるものとしていきたいですね。