見ている管理画面は同じでも、ビジネスへの臨場感がまったくちがう。広告運用経験者がアナグラムで得た視点とは
【濱田 良佑】
個人事業主としてアフィリエイト→コンサルティング会社のマーケティング担当→広告代理店で広告運用を経験後、2022年にアナグラムへジョインし、運用型広告エキスパートに従事。広告運用未経験からの転職が多いアナグラムにとってはめずらしい業界経験者。

アナグラムには、前職でも広告運用に携わっていた社員が何人かいます。「広告運用」という仕事内容は一見同じなのに、なぜアナグラムに転職してきたのか?得られる経験や身につくスキルはどう違うのか?この記事ではそんな疑問にお答えします。

インタビュイーの濱田さんは、同じ仕事でもビジネスへの臨場感や頭の使い方がまったく違う、と語ってくれました。業界経験者だからこそ感じた、アナグラムの仕事の特徴をお届けします。

「広告運用にはもっと可能性があるはず」と信じてアナグラムに入社

―――前職でも広告運用をしていたという濱田さん。なぜ、アナグラムに転職を決めたのですか?

濱田 広告運用はクライアントのビジネスを伸ばすために有効な手段のひとつであるはずなのですが、前職ではその実感を持てていなかったんです。担当案件が常時20~25件ほどあったこともあり、いかに効率よく、ミスなく入稿・運用するかだけを考えてしまい、クライアントのビジネスを伸ばすために、という発想が抜けてしまっていました。

こんなはずじゃない、広告運用にはもっと可能性があるはずだ、と思ってアナグラムへ転職を決めました。広告運用はうまく扱えばクライアントのビジネスを伸ばす有効な武器となるはずです。ターゲティングのコントロール性・効果の出る早さ・改善スピードなど、運用型広告ならではの武器はたくさんあります。それらの武器を武器として扱えるようになりたいと思ったんです。

―――「運用型広告を扱う」という点では、前職もアナグラムも同じ仕事だと思いますが、何がちがうんでしょう?

濱田 大きく違うのは、「担当案件数」「分業制かどうか」です。前職では20~25案件を担当し、分業制で働いていました。僕は運用担当者として広告の配信設定や運用を行い、クライアントへの提案や報告は営業担当が行っていたんです。

一方、アナグラムでは担当案件が4~5件程度で、分業せずにコンサルタントが一気通貫で担当します。クライアントへの提案や報告も、僕自身が行うようになりました。

―――担当案件数が減り、クライアントのフロントに立つようになったことが大きなちがいですね。

濱田 はい。これまでフロントに立って営業をしたことがなかったので、そういう経験を積みたいと思ったことも、転職の理由のひとつでした。

同じ仕事とは思えないほど、「臨場感」が段違い

―――そうしてアナグラムに入社し、前職との違いは感じていますか?

濱田 ものすごく感じています。広告の管理画面や運用レバー、入稿方法などの表面的な部分は前職と同じなのですが、仕事への意識は大きく変わっています。

営業担当をはさまずに自分自身がフロントに立つようになったことで、クライアントのビジネスに対しての臨場感が段違いで高まりました。前職では営業担当が握ってきた目標に対して仕事をしていたので、クライアントのことをどこか他人事に感じてしまっていたんです。クライアントではなく社内を向いて運用していたというか。現在は営業担当をはさまずに僕が直接提案しているので、臨場感を持って仕事に取り組めています。

担当社数が減ったこともあり、クライアントのビジネスを伸ばすにはどうすればいいか、を常に考えるようになりました。これは、前職の「いかに効率よく案件を回すか」とはまったく異なる頭の使い方で、同じ仕事とは思えないほどです。

広告成果がクライアントの事業に直結するプレッシャー

―――直接クライアントとやり取りをするようになったことで、他にどんな変化がありましたか?

濱田 成果が出たときにクライアント担当者から直接「ありがとう」と声をかけられるようになったことが大きな変化でした。自分が考えて提案・実行した施策がうまくいったときに感謝の言葉をいただけるのは、やはりうれしいものです。前職ではお礼を言われるのは営業であって、運用担当者は営業伝いに聞くだけでしたから。

―――感謝の言葉を直接聞けるのはうれしいですよね。でも、臨場感が増した分だけ成果へのプレッシャーも強くなったのではないですか?

濱田 はい、分業せずに1人ですべてを担当しているので、うまくいかないときの責任も自分にあります。なかには広告成果が事業の成否に直結するクライアントもあるので、プレッシャーはかなりあります。

ただ、それは必要なプレッシャーだと思って入社しているので、乗り越えるしかないかなと思っています。プレッシャーを感じられるくらいに、クライアントのビジネスに臨場感を持てていることの裏返しなので。

それに、施策や目標は僕自身がクライアントと相談していっしょに決めているものです。施策がうまくいかなかったときも、「じゃあ次はこうしましょう」と先方と対等に議論ができているので、理不尽なプレッシャーと感じることはまったくないですね。

広告管理画面の先にある、実際の事業を想像するようになった

―――アナグラムに転職して、成長したと感じることは何ですか?

濱田 広告管理画面の数値だけではなく、その先の「クライアントの事業をどう伸ばすか」を考えられるようになりました。

―――広告管理画面の数値の先、ですか?

濱田 はい。当たり前のことですが、クライアントにとっては広告管理画面の数値よりも実際の売上がどう伸びるかのほうが重要なんですよね。管理画面上でCPA目標を達成していたとしても、売上につながってなければ何の意味もないわけで。

例えば資料請求をコンバージョンポイントにしているクライアントがいたとして。いくら資料請求がたくさんされていても、そこから実際の売上につながらないような顧客層ばかり集めていたら、広告を出す意味がありません。「売上につなげるためにはこの層からの資料請求を増やしましょう」といった、事業に直結する提案ができるようになりました。

―――なるほど、運用者自身がフロントに立っているからこそ、管理画面の先まで見据えて提案ができるんですね。

濱田 はい。クライアントの課題解決が広告だけでできるわけではないので、LP改善やCRMなどの広告以外の提案を行うこともあります。特にLP改善は提案する機会が多いですね。広告でいかに集客しても、LPが適したものでなければ売上にはつながりませんから。

前職では「広告代理店の運用担当者」というポジションだったためか、広告以外の提案を行うことをタブー視されていたのですが、アナグラムでは当たり前に行われています。アナグラムは広告代理業ではなく、「マーケティング支援会社」と位置づけているので、クライアントが成功するためにできることは何でもやる、というスタンスでいます。

「もっと何かできるはず」と感じている広告業界の方にはぴったり

―――お話を聞いていると、広告代理店からアナグラムへ転職することで得られることはたくさんありそうですね。

濱田 はい。僕のように、「広告運用にはもっとポテンシャルがあるはず」とか、「もっと何かできるはずなのに、組織の構造的に難しい」という方にはすごく勧めたいですね。

―――「もっと何かできるはず」とは例えばどういうことですか?

濱田 クライアントのビジネスを伸ばすためにはこういう訴求にしたほうがいいとか、そもそも目標設定から見直したほうがいいとか、LPを改善したほうがいいなどと考えてはいても、組織の構造的になかなか言えないことってあると思います。そういった、「もっとこうしたほうがいい」という考えを持ちながら広告運用をしている方はアナグラムにピッタリだと思います。

―――クライアントへ提案した経験がない方にとっては、自身がフロントに立つアナグラムはハードルが高く感じるのではないでしょうか?

濱田 確かに僕も、入社したての頃はクライアントの前に出ることを不安に感じていました。でも、誰しも最初は未経験なので気にすることはありません。むしろ広告業界を経験している分、広告に関する基礎知識や考え方は身についているはずなので、そこは自信を持っていいと思います。

―――濱田さんも、そういった不安を感じながら入社されたんですね。

濱田 はい。僕が入社した時点でアナグラムは広告運用の界隈で有名な会社でしたから、そんな会社に経験者として入社することにプレッシャーを感じていました。必要以上に期待値高く見られたり、「経験者なのにそんなことも知らないの?」と思われてしまったらどうしようと、正直内心ではめちゃくちゃビクビクしながら入社しました。

実際に入社してみたらまったくそんなことはなく、業界未経験者と同じように、フラットに扱ってくれました。今は広告業界の経験を問わず、入社後約1カ月の研修プログラムがあるので、安心して基礎を身につけることができます。

広告以外の強みも身につけ、より「頼られる存在」に

―――最後に、今後やりたいことはありますか?

濱田 もともと、「濱田に聞けばなんとかなる」と思われるような、頼られる存在になりたいという将来像を思い描いてアナグラムに入社を決めました。アナグラムに入社して約2年で、できることは広がってきた実感があります。

今は数名のマネジメントを任されているので、自分の経験を担当メンバーに還元していき、メンバーから頼られる存在になりたいですね。その上で、メンバーの強みを活かしながら、周りにいい影響を与えられる、イケてるチーム作りができたらなと思っています。

また、今後はCRM領域の知識や経験を積みたいです。LINE公式アカウントやメルマガを活用したステップメッセージの設計など、集客後の施策を実行レベルで提案できるようになりたいと思っています。そうして、これまでのキャリアの経験をかけ算して、クライアントの成果に貢献していきたいです。

編集後記

分業体制での広告運用を経験してきた濱田さんだからこそ感じる、分業しないことの感想を聞くことができました。インタビュー中に何度も、「同じ仕事とは思えないほどに、仕事への取組み姿勢が変わった」と話していたことが印象に残っています。