Yahoo!広告 検索広告(以下、Yahoo!検索広告)において、レスポンシブ検索広告(Responsive Ads for Search、RAS)に新しい機能が追加予定です。また、拡大テキスト広告の新規入稿が終了します。
この記事では、アップデートで追加される機能の紹介や、拡大テキスト広告で今後できなくなること、継続してできることについて解説していきます。
参考:【検索広告】レスポンシブ検索広告の機能追加と拡大テキスト広告の入稿終了について
目次
レスポンシブ検索広告に新機能が追加
2022年夏頃6月22日(水)、レスポンシブ検索広告に2つの機能が追加される予定です。
- アドカスタマイザー機能が使用可能に
- アセット(タイトル、説明文)ごとの実績値が管理画面やパフォーマンスレポートで確認できるように
アドカスタマイザーがレスポンシブ検索広告で使用可能に
これまでレスポンシブ検索広告では利用できなかった「アドカスタマイザー」の機能が使えるようになります。
アドカスタマイザーを使うことで、キーワードや地域に応じて広告文を動的に変更したり、セールなどの終了日時までのカウントダウンを広告文で表示させることが可能です。
たとえば上記の例では、「終了まであと5日」の日数部分にはカウントダウン関数を用いています。
また上記のように、「六本木」「赤坂」と地域に応じて動的にエリア名を変更することもできます。
アドカスタマイザーについて、詳しくは以下の記事もご覧ください。
アドカスタマイザーの機能を用いることで、条件に合わせてより柔軟に広告文を変えることができるようになり、よりユーザー意図に沿った広告文が作成できるようになりますね。
アセットごとに実績値を確認できるように
2つ目の変更は、レスポンシブ検索広告で入稿したアセットごとの下記の実績を確認できるようになる点です。
- インプレッション数
- 掲載評価
掲載評価とは、1つの広告の中でアセット同士を相対的に評価した指標です。評価は「最良」「良好」「低」で表示されます。
現状では、個別のアセットごとにパフォーマンスを把握することができないため、どのアセットがより配信が多いのか、成果に繋がっていそうかの仮説が立てにくく改善が非常に難しい状態です。
どんな数値が見ることができるようになるかは現時点では不明ですが、広告運用者としては仮説と検証を行うヒントを得られることが期待できます。
拡大テキスト広告の新規入稿が終了
2022年9月末ごろ2022年9月28日(水)、拡大テキスト広告の新規入稿が終了し、レスポンシブ検索広告のみが作成可能になります。
ただし、拡大テキスト広告という機能自体がなくなるわけではなく、あくまでも「拡大テキスト広告の新規入稿」ができなくなるという変更です。
アップデート以前に入稿した拡大テキスト広告は、引き続き配信することが可能(配信のオン・オフの切り替えも可能)で、パフォーマンスレポートや統計情報で実績値の確認も引き続き行えます。
テキストの順番を変えたくない場合は固定機能を利用
ただ、これまで拡張テキスト広告を利用していた場合、レスポンシブ検索広告を使うことで意図した通りの広告文が掲載できなくなるのではないかと不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
その場合には、レスポンシブ検索広告の固定機能を利用することで、たとえば見出しの順番などを意図通りにコントロールすることも可能です。
具体的には、レスポンシブ検索広告の固定機能を用いることで拡大テキスト広告のようにタイトルを固定した広告文を出すことができます。
レスポンシブ検索広告を作成する際に、タイトル(アセット)の記載箇所の下部にある表示位置の固定をクリックします。
固定したい位置を選択します。上図では1番目を指定しているためタイトル1が必ず1番目に表示されるようになります。
たとえば、指名検索のキャンペーンなど広告を配信する検索語句の範囲がある程度決まっているようなキャンペーン配下に入稿する広告の場合、検索語句が想定できるため決まった勝ちパターンの拡大テキスト広告を配信したいケースがあります。
そういった場面では、タイトルの固定機能を上手く活用することで、ある程度訴求軸を絞った従来の拡大テキスト広告のような広告文を配信することもできます。
拡大テキスト広告の新規入稿が終了になったとしても、上記のように決まった広告文を配信すること自体は可能なので安心してください。
まとめ
検索語句ごとに最適な広告文や訴求を掲載したいと考えている広告運用者にとっては、レスポンシブ検索広告は少々扱いづらく、敬遠されているケースも少なくないのではないかと思います。
今回のアップデートにより、レスポンシブ検索広告に切り替えざるを得ない状況になりますが、どんな検索語句に対して、どのような広告を配信したいかをしっかり考えること、仕様を把握しておくことで意図通りの広告が配信できるという部分はこれまでと変わりません。
必要以上に不安は感じずに、広告カスタマイザや固定機能などを上手に活用していきたいですね。