Yahoo!検索広告、検索クエリーデータの表示基準変更と2020年8月31日以前のデータ提供を終了へ

Yahoo!検索広告、検索クエリーデータの表示基準変更と2020年8月31日以前のデータ提供を終了へ
この記事は最終更新日から約2年が経過しています。

2021年9月27日、Yahoo!から検索広告の検索クエリー(ユーザーが実際に検索した語句)のデータ表示について、2つの仕様変更が発表されました。

  1. レポートに表示する検索クエリーの判断基準が変更される
  2. 2020年8月31日以前の検索クエリーデータが確認・取得できなくなる

参考:【検索広告】検索クエリーデータの表示に関する変更と一部過去データの提供終了について

1の変更は2021年9月9日(木)以降、順次変更済みとのアナウンスなので、既に各広告アカウントへの反映が進んでいると思われます。 2の変更に関しては、現時点では2022年2月1日(火)を予定しているとのことです。

本記事ではこのアップデートの背景と詳細、そして広告運用者がとるべき対策について解説します。

※以後、ユーザーが実際に検索した語句=「検索クエリー」として解説していきます。

レポートに表示する検索クエリーの判断基準が変更される

以前よりGoogleとYahoo!広告の検索広告では、プライバシー保護の観点から、ユーザーを特定できるようなデータの確認に制限がかかるようになっていました。 そのためYahoo!広告でも、確認できる検索クエリーのデータは、広告が表示されたクエリーのうち、多くのユーザーに検索されたもののみが表示される仕様となっています。

検索クエリーレポートは多くのユーザーに検索されたクエリーのみを表示します。このため、一覧画面や他レポートの実績値と差異が生じる場合があります。

引用元:Yahoo!広告ヘルプ:検索クエリーレポート 

一方こうした媒体の仕様変更に対しては、分析できるデータが少なくなったことによる広告主からの改善要望が少なからずあったと思われ、Google 広告では先んじて、検索語句レポートに「プライバシー基準を満たす検索語句」のデータ表示数を増やしたとの発表がされていました。

参考:Google 広告 ヘルプ:ユーザーのプライバシーを保護しながら、検索語句レポートを改善 

今回Yahoo!でも同様にユーザーのプライバシー保護が担保される範囲内で、レポートに表示されるクエリーのデータが増加する可能性があります。

基準変更の対象期間は2021年2月1日以降のデータのみ

今回の基準変更が適用されるのは、2021年2月1日以降のデータのみです。そのため、それ以前の検索クエリーのデータ表示数が増えることはない点にご注意ください。

2020年8月31日以前の検索クエリーデータが確認できなくなる

2022年2月1日以降、2020年8月31日以前の検索クエリーデータが取得できなくなります。

  • 管理画面の検索クエリー一覧画面
  • 検索クエリーレポート
  • 検索クエリーレポート(動的検索連動型広告)

検索クエリーが確認できるこれら全ての機能が対象です。 

※実施日程は変更される可能性があります

必要に応じて過去のデータをダウンロードし保存

検索クエリーのデータを役立てている広告運用者は少なくないと思います。 過去をさかのぼっての分析ができなくなることを避けるために、2022年1月31日までに検索クエリーデータをダウンロードしておくことをオススメします。対象期間は配信開始日~2020年8月31日を指定しておけば問題ないでしょう。

「どのくらいの粒度でデータをダウンロードするべきか?」はケース・バイ・ケースですが、網羅的にデータを取得しておきたい場合の出力項目の一例を参考として挙げておきます。

検索クエリーレポートの出力例

  • 表示切替
    • 「月」「週」「日」「デバイス」「広告掲載方式」
  • 表示項目
    • 基本項目:全て
    • オプション項目:「キーワード」「コンバージョン数」「コスト/コンバージョン数」「コンバージョン率」※コンバージョンの価値を計測している場合は、それに関する項目も追加を推奨

検索クエリーレポート(動的検索連動型広告)の出力例

  • 表示切替
    • 「月」「週」「日」
  • 表示項目
    • 基本項目:全て
    • オプション項目:「キーワード」「コンバージョン数」「コスト/コンバージョン数」「コンバージョン率」「自動的に作成されたタイトル」「ドメイン」「URL」※コンバージョンの価値を計測している場合は、それに関する項目も追加を推奨

上記いずれの場合も、「コンバージョン名」や「コンバージョン測定の目的」別のデータを取得したい場合は、上記とは別でレポートを出力する必要があります。その場合、基本項目(表示回数やクリック数など)は取得できないのでご注意ください。

最後に

今回特に2つ目の仕様変更に関しては、データが取得できなくなるという点で不安になる広告運用者もいらっしゃるかもしれません。

ただ、データのダウンロードには2022年1月31日まで猶予がありますので、事前の準備さえできていれば問題はありません。また代理店の担当者であれば、クライアントに今回の仕様変更について共有をしておくと安心ですね。

データの取得をしておきたい方は、直前になって慌てずに済むよう前もって対応をしておきましょう。


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