
Yahoo!広告のディスプレイ広告(運用型)(以下、YDA)にてPC版のブランドパネルが2019年2月に提供開始されブランドパネルへの広告出稿を実施されている方もいらっしゃると思います。
この度、YDA向けにスマートフォンのブランドパネルも提供が開始されました。
本記事ではYDAのスマートフォン版ブランドパネルについて、概要や設定方法、気をつけるべきポイントを紹介していきます。
※2021年5月現在、一部のアカウントでのみ取り扱いが可能です。


スマートフォン版ブランドパネルとは
スマートフォン版(ウェブ/アプリ)のYahoo!JAPANのトップページの上部掲載枠に広告を配信できるYDAのキャンペーンです。

これまではYahoo!プレミアム広告として予約型の広告でしたが今回のアップデートによりYDAより出稿が可能となりました。
YDAから出稿が行えるので、ユーザーの属性やオーディエンスカテゴリーターゲティングなど詳細なターゲット設定も可能となり出稿のハードルも下がりました。
配信設定時に気をつけたいこと
スマートフォン版ブランドパネルの配信設定を行うときに気をつけたいことがいくつかあるのでご紹介します。
- キャンペーン目的は「ブランド認知」のみ
- 課金方法は、ビューアブルインプレッション課金
- 広告が配信される面はデフォルトだとスマートフォンのウェブとアプリの両方に配信がされる配信後は成果によってウェブとアプリでそれぞれ広告グループを分けるなど検討をすることも必要。
- プレイスメントターゲティングで「m.yahoo.co.jp」を指定する必要がある。
- 入札価格は1,500円~1,600円が推奨。これより下回る入札価格の場合配信がされない場合がある。
- Yahoo! JAPANは信頼性の高いプラットフォーマーとしてユーザーの保護や広告の品質向上などYahoo! JAPANを安心して利用できるよう広告の掲載や販売制限を行っているため、スマートフォン版ブランドパネルでは一部の商材では広告出稿ができない。
参考:掲載制限、販売制限について – ヘルプ – Yahoo!広告
上記の設定が漏れてしまうとスマートフォン版ブランドパネル枠に配信が行えなかったり、ブランドパネル枠以外にも掲載されてしまうので必ず確認するようにしましょう。
スマートフォン版ブランドパネルの入稿規定

スマートフォン版ブランドパネルで配信可能な広告の入稿仕様は、静止画・動画ともに640pixel × 360pixel(16:9)です。動画については動画用のサムネイル画像も最小で「640pixel × 360pixel」での用意が必要です。「640pixel × 360pixel」より大きなサイズを入稿した場合は圧縮、リサイズされ入稿されます。
画像や動画、動画サムネイルの詳しい規定は表を参照ください。
種別 | 項目 | 詳細 |
---|---|---|
画像動画 | アスペクト比 | 16:9 |
最小ピクセルサイズ(縦×横) | 640pixel × 360pixel | |
ファイルサイズ | バナーは最大3MB、動画は最大200MB | |
注意事項 | ファイルサイズが規定を超える場合、入稿時に圧縮されます。かつ、ピクセルサイズが最小ピクセルサイズを超える場合は、圧縮と同時にリサイズされます。 | |
ファイル形式(拡張子) | バナーはGIF89a、JPEG、PNG 動画は.mp4 |
|
アニメーション ※バナーのみ | 不可 | |
ALTテキスト ※バナーのみ | 不可 | |
動画のみ | 再生時間 | 最小5秒~最大60秒 |
音声 | 音声あり、音声なし選択可能 | |
音声コーデック | AAC LC | |
動画コーデック | H.264 ※プログレッシブスキャン(インターレース不可) | |
コンテナタイプ | .mp4 | |
メジャーブランド(ftyp) | mp42、M4V | |
最小映像ビットレート(推奨値) | 1Mbps以上 | |
最小音声ビットレート(推奨値) | 128kbps以上 ※音声ビットレート値が0kbpsの場合、音声なし動画と判断されます。 |
|
最大フレームレート | 最大 30fps | |
最大ボリューム(db) | -3dB以下 | |
moov atom位置指定 | ファイル先頭 | |
動画サムネイル画像 | アスペクト比 | 16:9 |
最小ピクセルサイズ(縦×横) | 640pixel × 360pixel | |
ファイルサイズ | 最大3MB | |
注意事項 | ファイルサイズが150KBを超える場合、入稿時に圧縮されます。かつ、ピクセルサイズが最小ピクセルサイズを超える場合は、圧縮と同時にリサイズされます。 | |
ファイルの種類 | JPEG(RGBのみ):拡張子「.jpg」「.jpeg」GIF89a:拡張子「.gif」 PNG:拡張子「.png」 |
|
透過処理 | 不可 | |
ALTテキスト | 不可 | |
画像の枠線 | 不可 | |
アニメーション、Flash | 不可 | |
リンク先URL | 文字数 | 1024文字以内 |
使用可能文字 | 半角英数記号(RFC3986) | |
注意事項 | 「.」(ドット)で始まるURLは使用できません。URL内の日本語表記など、RFC3986に準拠していないURLは登録できません。 |
また詳しい規定は、以下の公式ヘルプに乗っているので確認しておくとよいでしょう。
参考:スマートフォン ブランドパネル 広告仕様 – ヘルプ – Yahoo!広告
スマートフォン版ブランドパネルの設定方法
スマートフォン版ブランドパネルの設定方法を説明していきます。

① 管理画面より「キャンペーン作成」をクリック

②キャンペーン目的を選択する画面では必ず「ブランド認知」を選択して「決定して進む」クリック

③キャンペーン設定ではそれぞれ項目を入力、選択をします。
- キャンペーン名:128文字(半角128文字、全角42文字)以内で入力
- 配信設定:キャンペーンの配信設定をオン/オフから選択
- 1日の予算:キャンペーン単位で設定する1日の予算を入力
- 掲載期間:開始日と終了日を選択
- 入札戦略:課金方式はビューアブルインプレッション課金(vCPM)のみなので、広告オークションへの入札価格を入力
- フリークエンシーキャップ:同一ユーザーに対して設定した期間内に広告を何回まで表示するかの上限値を入力

④広告グループ設定もキャンペーン設定と同様に各項目を入力、選択をします。
- 広告グループ名:128文字(半角128文字、全角42文字)以内で入力
- 配信設定:広告グループの配信設定をオン/オフから選択
- 入札戦略:広告グループ単位で入札価格を設定する場合に「広告グループの入札価格を適用」をチェックし入札価格を入力。
⑤広告グループのターゲティングはターゲットに応じて必要であれば設定をします。プレイスメントについては、必ずプレイスメントリストで「m.yahoo.co.jp」を指定したリストを設定してください。
- 曜日・時間帯:配信を行う曜日や時間帯を選択
- デバイス:PCやスマートフォンなどのデバイスやOSやウェブ/アプリを選択
- 地域:地域を絞る場合に選択
- 性別:男性/女性など選択
- 年齢:年代を選択
- オーディエンスカテゴリー:潜在層や顕在層のユーザーに対して配信するカテゴリーを選択
- サーチキーワード:指定したキーワードのリストを選択
- サイトリターゲティング:過去に広告主のウェブサイトを訪問したことのあるユーザーのリストを選択。
- サイトカテゴリー:広告を配信するウェブサイトが属するカテゴリーを選択
- プレイスメント:広告を配信するウェブサイトを選択。事前に用意したスマートフォン版ブランドパネル面に配信するリストを選択。

⑥広告設定では実際に配信するバナー広告や動画広告を設定します。
- 広告:新規に追加するかすでに追加してある既存の広告を選択
- メディア形式:画像または動画を選択。
- 配信設定:広告の配信設定のオン/オフを選択
- 表示URL:広告掲載面に広告の一部として表示されるURLを入力
- リンク先URL:広告がクリックされた際に、表示されるウェブサイトのURLを入力
入力が完了したら確認画面に進み、決定して進むをクリックして完了です。
最後に
Yahoo! JAPANの月間のアクティブユーザーはパソコンでは約2,100万人に対して、スマートフォンでは約6,800万人と、スマートフォン利用者の約9割がYahoo! JAPANをスマートフォンで利用しており、スマートフォン版ブランドパネルはPC版ブランドパネルよりもさらに多くのユーザーに広告を届けられます。
参考:「Yahoo! JAPAN 媒体資料」最新版のお知らせ(2020年10月改訂版)
今まで予約型でしか配信できなかったスマートフォン版ブランドパネルが運用型でも配信が可能となり、詳細なターゲット設定やクリエイティブの入れ替え、スマートフォン版ブランドパネル枠に絞って入札価格の調整ができるなど、配信結果を確認しながら改善を行えるようになったため、この機会にはじめてみてはいかがでしょうか。
