
2021年8月24日、Yahoo!ディスプレイ広告(以下、YDA)の自動運用ルールにおいて、実行内容の追加など、機能改善が実施されました。
参考:【ディスプレイ広告】実行内容の追加など機能改善のお知らせ
本記事では、新たに追加された実行内容の詳細や気をつけたい点などを解説します。
目次
自動運用ルールとは
自動運用ルールとは、2021年6月に提供が開始された機能で、あらかじめ設定した条件にもとづいて広告運用上の一部の操作を自動で行うことができます。
YDAの自動運用ルール作成方法について確認されたい方は、以下をご参照ください。
これまでの自動運用ルールでは、YDAのキャンペーン・広告グループ・広告に対して、指定したスケジュールにそって配信のオン・オフを自動で切り替えることができました。
より細かなルールでの自動化が可能に
今回のアップデートでは、実行内容から条件、関連付け設定まで全般的に機能が改善されており、より細かなルールでの自動化が可能となっています。
それぞれ、できるようになった項目をチェックしていきましょう。
実行する内容の追加(運用型のみ)
これまでの配信設定のオン・オフに加えて、次の2つの内容が追加されました。
1日の予算の変更
設定した条件を満たした場合に、キャンペーンの1日の予算を自動で変更できます。
指定した任意の金額を入力するほか、引き上げ額(円)あるいは引き上げ率(%)で変更後の1日の予算を指定することが可能です。
入札価格、目標コンバージョン単価の変更
同様に、入札価格や目標コンバージョンの変更も自動で行えるようになります。
任意の課金方式または目標値を選択することができ、変更後の金額は直接指定することも、引き上げ額(円)あるいは引き上げ率(%)で指定することも可能です。
条件の追加(運用型/予約型)
配信実績を基にルール実行条件を設定することができるようになります。設定条件に合致した場合に、目的とする動作(1日の予算や、入札価格・目標コンバージョン単価の変更、配信のオン・オフなど)が行われます。
条件は5つまで指定することができ、すべての条件に一致する場合に動作が実行されます。
指定できるデータの集計期間は最大で過去90日間です。
一括での関連付け設定が可能に(運用型のみ)
これまではキャンペーン、広告グループ、広告を個別に指定する必要がありましたが、今後は複数指定や、選択したコンポーネント配下のすべてのアイテムに一括で適用することも出来るようになります。
(例:選択したキャンペーン配下すべての広告グループに関連付ける、など)
説明の入力がオプションとして追加(運用型/予約型)
ルールに任意の説明文を設定できるようになります。メモや注意点などの記載に便利です。
自動運用ルールの気をつけたいポイント
自動運用ルールを適用することで想定されるリスクを把握し、予期せぬ事態を未然に防ぐ意識も大切です。事前に注意点や防止策を確認しておきましょう。
1日の予算の引き上げによる予算超過
1日の予算を増額するルールを設定する際は、予算が超過しないように注意する必要があります。
防止策として、予算引き上げ後の上限額が設定可能です。
引き上げ金額と併せて、こちらも忘れずに設定しておくことをおすすめします。
また、複数のキャンペーン・広告グループ・広告に一括で自動運用ルールを適用することができる一方、上限額は一つの値しか指定できません。キャンペーンAでは上限額を50,000円に、キャンペーンBでは上限額を30,000円にしたいなど、金額が異なる場合は別々に自動運用ルールを設定しましょう。
まとめ
今回のアップデートにより、Yahoo!ディスプレイ広告の自動運用ルールでは、スケジュールに則った配信のオン・オフだけでなく、配信実績に基づいた動作の実行や、1日の予算額・入札単価(目標単価)の調整を自動化できるようになりました。
設定と点検は注意して行う必要がありますが、自動運用ルールは手動では調整が難しい時間帯やタイミングでも、機を逃さず代わりにアクションを実行してくれる優れものです。
日々の決まった作業にかける時間を短縮したい方も、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
