Amazon広告、2022年の主要アップデートまとめ

Amazon広告、2022年の主要アップデートまとめ
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2022年は、Amazon広告にも多くのアップデートがありました。この記事では、2022年のAmazon広告のアップデート情報のうち、Amazon広告を運用している人にとって特にインパクトの大きそうなものをピックアップして紹介します。

広告フォーマット別に振り返っていくので、2022年の振り返りとして、もしくは来年チャレンジできそうな施策を想像しながらご覧いただければと思います。



スポンサープロダクト広告のアップデート

今年初めてAmazon広告に取り組んだ方の中では、まずはスポンサープロダクト広告から始めたというケースも多かったのではないでしょうか。スポンサープロダクト広告では、キャンペーンのコピー機能によってスポンサーブランド・ディスプレイ広告への拡大がより容易になるなど、重要なアップデートがありました。順番に紹介します。

キャンペーンのコピーが可能に

スポンサープロダクト広告キャンペーンのスケジュール、予算、商品、その他のキャンペーン設定をコピーして、新しいスポンサーディスプレイ広告・スポンサーブランド広告を作成することができるようになりました。

※Amazonサポートによると、スポンサーブランド広告としてコピーする機能は日本では実装途中です(2022年12月時点)。

スポンサープロダクト広告キャンペーンをコピーする手順は以下の通りです。

1.キャンペーンマネージャーで、コピーしたいキャンペーンの「コピー」列をクリックします。

2.「新しいスポンサープロダクト広告キャンペーンとしてコピーする」または「新しいスポンサーディスプレイ広告キャンペーンとしてコピーする」を選択します。

この機能は、例えば「スポンサープロダクト広告を配信してみて好調だったので、スポンサーブランド広告・ディスプレイ広告も配信したい」という場合に便利です。成果が良かったターゲティングをそのまま使用した別フォーマットのキャンペーンが簡単に設定でき、工数削減になることで、新しい広告フォーマットにチャレンジしやすくなるともいえるでしょう。

参考:キャンペーンコピーを活用して少ない労力でオーディエンスにリーチする- Amazon Ads

パフォーマンス推奨事項が利用可能に

新しいキーワードや入札額の更新など、スポンサープロダクト広告のパフォーマンスを高めるのに役立つ「推奨事項」が確認できるようになりました。推奨事項の適用はワンクリックで完了するため、キャンペーンにおける改善点の洗い出しや調整にかかる時間を短縮できそうです。

なお、まだ日本国内の全アカウントに反映された状態ではなく、徐々に実装されていく見込みです。

参考:パフォーマンス推奨事項でスポンサープロダクト広告キャンペーンを最大限に活用する- Amazon Ads

スポンサーブランド広告のアップデート

スポンサーブランド広告で最も大きなアップデートは、やはり広告グループの作成が可能になったことではないでしょうか。クリエイティブ設定の柔軟性も向上しています。

Amazonスポンサーブランド広告、広告グループの作成や複数の広告設定が可能に

スポンサーブランド広告でも広告グループが作成できるようになり、キャンペーンの内部構造がスポンサープロダクト・スポンサーディスプレイ広告と同じ仕様になりました。

例えば以下の場合、今まではキャンペーンを新規作成する手間がかかっていましたが、広告グループを追加するだけで簡単に設定できるようになっています。

  • 商品ジャンルや個別の商品ごとにターゲティングを細かく設定したいとき
  • 掲載商品を追加したいとき

一つの広告グループ内で複数の広告クリエイティブを設定することも可能になり、クリエイティブの検証もより容易になりました。

スポンサーブランド動画広告でクリエイティブの変更が可能に

スポンサーブランド動画広告の動画クリエイティブが、審査完了後でも何度でも差し替え可能になりました。今までは動画を差し替えたい場合はその都度キャンペーンを新規作成するしかなく、動画クリエイティブ検証の手間が大きかったのが解消された形です。

参考:スポンサーブランド広告の動画広告クリエイティブでクリエイティブ編集機能が利用可能に- Amazon Ads

スポンサーブランド動画広告で、Amazonストアも広告リンク先に設定できるように

これまでは広告のリンク先を指定した商品の商品詳細ページのみしか設定できなかったところ、Amazonストア(※)も設定可能になりました。

※Amazonストアは、いわゆるAmazon内に作れるホームページです。商品詳細ページよりもカスタマイズ性が高く、様々なレイアウトでブランドや商品を紹介できます。出品者(お店)自体について知ってもらい、ブランドの認知度を高めたいときなどに適しています。

Amazonストアへの流入を増やし、ブランドの認知を高めたいときにぜひ活用したい新機能ですね。

参考:スポンサーブランド動画広告クリエイティブでストアへのトラフィックを増やす- Amazon Ads

スポンサーディスプレイ広告のアップデート

スポンサーディスプレイ広告は特にアップデートの数が多い広告フォーマットでした。以前より細かな指標が確認可能になり、クリエイティブのカスタマイズ性も大きく向上しています。

Amazonスポンサーディスプレイ広告、実際に広告が表示された商品詳細ページがレポートで確認可能に

レポートから、スポンサーディスプレイ広告が具体的にどの商品の詳細ページに表示されているのかや、それぞれの商品詳細ページ別の売上やROASなどの指標が確認できるようになりました。

アップデート前は「ターゲティング」という大きな単位での入札調整や停止の判断までしかできず、機会損失が発生しやすい状況でしたが、このアップデートによって今までよりも細かい指標でスポンサーディスプレイ商品の広告配信結果を分析し、広告の調整に活かせるようになりました。

Amazonスポンサーディスプレイ広告、リーチキャンペーンでクリック経由の指標が確認可能に

スポンサーディスプレイ広告のリーチキャンペーンで、クリック経由の売上やROASなど、クリックに起因する複数の指標がレポートで確認できるようになりました。

今まではクリック経由とビュー経由の合算値の指標しか確認できなかったため、リーチキャンペーンで獲得したクリックが実際にどの程度売上や注文数に繋がっているのか確認できませんでした。アップデート後は、クリック経由の指標、つまりクリック経由で注文や売上につながった広告を確認できるようになりました。

リーチキャンペーンの配信結果をより詳細に分析し、施策に活かすことができるようになったといえるでしょう。

スポンサーディスプレイ広告でも動画クリエイティブが配信可能に

スポンサーブランド広告に加えて、スポンサーディスプレイ広告でも動画クリエイティブを配信可能になりました。

広告の遷移先は商品詳細ページのため(2022年12月時点)、動画広告で興味を持ったユーザーが、購入や欲しいものリストへの追加などの具体的なアクションを起こしやすいフォーマットになっています。

参考:スポンサーディスプレイ広告が商品やブランドをより効果的に紹介するための動画クリエイティブ機能をリリース- Amazon Ads

また、スポンサーブランド動画広告がAmazonの検索結果に表示されるのに対し、スポンサーディスプレイ広告の動画クリエイティブはAmazonトップページと商品詳細ページに表示されます。特に商品詳細ページは今まで静止画クリエイティブしか配信されていなかった配信面のため、静止画より目立ちやすい動画広告を配信することでユーザーの興味を惹きやすくなりそうですね。

カスタム画像の設定と、見出し・ロゴ・カスタム画像の組み合わせが可能に

これまでは、スポンサーディスプレイ広告のクリエイティブでは「見出しとロゴ画像」を両方設定するか、どちらも設定しないかを選べるようになっていました。アップデート以降は、見出しとロゴ画像に加えてカスタム画像も設定可能になり、さらにそれぞれでオン・オフを設定できるようになっています。見出しのみオンにしたり、見出しとカスタム画像のみオンにしたりといった組み合わせが可能になりました。

これによって、スポンサーディスプレイ広告のクリエイティブをより細かくカスタマイズできるようになっています。

参考:広告主様は、スポンサーディスプレイ広告のクリエイティブをカスタマイズする際に、ライフスタイル画像、見出し、ロゴを組み合わせることができるようになりました- Amazon Ads

まとめ

2022年のAmazon広告は様々な進化を遂げましたが、特にクリエイティブに関するアップデートが目立ちました。クリエイティブ設定の自由度が上がってきていることで、Amazon広告においてもクリエイティブの重要性が高まっていると言えそうです。

また、スポンサーディスプレイ広告はスポンサープロダクト・ブランド広告と比べるとアップデート情報の数がかなり多く、Amazonとしても力を入れている広告フォーマットであることが窺えました。

確認できる指標が増えたり、スポンサーブランド広告での広告グループの作成やキャンペーンのコピーもできるようになるなど、機能面でも大きな改善がありました。ぜひ、来年のアップデートにも期待しましょう!

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