Google アドワーズ、動画リマーケティングリストのRLSA(検索広告向けリマーケティング)での使い方

Google アドワーズ、動画リマーケティングリストのRLSA(検索広告向けリマーケティング)での使い方

動画リマーケティングリストをRLSAで利用可能に

2017年7月12日より、YouTubeの動画やチャンネル利用ユーザーのリスト(以下、動画リマーケティングリスト)を検索広告向けリマーケティング(以下、RLSA)でも使用できるようになりました。

参考:Remarket to your YouTube video viewers on Google.com

今まではディスプレイ広告のみで利用可能だった動画リマーケティングリストをRLSAで活用する際のポイントから設定方法までをご紹介いたします。


動画リマーケティングリストのRLSAでの活用方法

動画リマーケティングリストを利用すると、広告主の YouTube 動画に対する個別の操作(動画・チャンネルの視聴、動画を高く評価、コメントする、共有するなど)に基づいて、リマーケティングが可能になります。

通常のウェブサイト リマーケティングがサイトでの訪問者の操作に基づいて行われるのに対し、動画リマーケティングは必ずしもサイトへ訪問してきている必要はありません。むしろ、サイトへは来ていないけれども、動画やチャンネルに対して行われたアクションをもとにユーザーを把握してターゲティングに活用できるのが大きなメリットです。

以降、動画リマーケティングリストをRLSAで活用方法を、例を交えて紹介していきます。

視聴した動画によって広告訴求を変える

例えば、さまざまな種類のペット関連のビジネスをしている広告主がドッグフードをECサイトで販売しているとします。子犬のしつけ方やトイレトレーニング方法などのお役立ち動画をYouYubeチャンネルにアップしていた場合、その動画を視聴したユーザーは犬を飼っている可能性が高いと考えられます。

通常、「ペットフード」という検索語句からは、どの動物のペットフードを検索ユーザーが求めているのかは把握できません。しかしながら、先程の犬に関する動画を視聴したユーザーであればどうでしょう。猫やウサギのエサではなくドッグフードを探していると予測できますよね。

ユーザーのニーズが分かれば検索連動型広告の広告文は「無添加のペットフード通販」ではなく「愛犬のための無添加ドッグフード」などの訴求をニーズに合わせることが可能となります。さらに誘導するページもドッグフードのものにすることで、より良いユーザー体験を提供できるでしょう。

通常のRLSAは言わばセカンド・チャンスに対するアプローチです。動画リマーケティングを利用することで、検索広告でのファーストコンタクトから、よりユーザーに寄り添った広告を展開することが可能になります。(もちろんターゲットとしたいユーザーを動画で集められていることが前提となります。)

キーワードの幅を拡大

サイトへの訪問は、ユーザーが広告を”能動的”にクリックないしはタップするのに対し、TrueView動画広告のインストリーム広告の場合、動画の前後や途中に表示されるため、まだ自分のニーズに気がついていないような潜在的なユーザーへもアプローチができ、動画を視聴することを選択したユーザーのみをターゲットすることが可能です。

TrueView 動画広告では、ユーザーが動画を 30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30 秒が経過する前に動画を操作したとき、つまりユーザーが自発的に広告を視聴した場合にのみ料金が発生します。
参考:TrueView 動画広告フォーマット – AdWords ヘルプ

こちらも事例を出します。先日、レシピ動画サービスが豆苗の出荷量増加を牽引したというリリースが出ていました。

参考:日本最大のレシピ動画サービス「クラシル」、レシピ動画の配信で豆苗の出荷量が前年比160%に。豆苗ブームを牽引

参考:豆苗、豆苗 レシピ – 調べる – Google トレンド

Googleトレンドで「豆苗」「豆苗 レシピ」を調べてみると、該当する期間には検索のニーズも高まっていることがわかりますね。「豆苗」を知らないユーザーが「豆苗」を検索することはありません。ユーザーが自身の探しているものに気がついていない、または言語化できない商材やサービスは検索連動型広告でのアプローチは非常に難しいです。

動画リマーケティングリストをRLSAで利用すると、上記の例でいえば、豆苗のレシピ動画をみたユーザーが「夕飯 献立」などと検索した際にも動画リマーケティングリストを利用すれば、検索連動型広告でアプローチすることが可能となります。検索意図が明確でないキーワードは、一般的にクリック単価が高くなり費用対効果が悪くなりがちですが、動画リマーケティングリストをRLSAで利用することにより、キーワードの幅を拡大することもできます。

続いて、実際に動画リマーケティングリストの作成方法をご紹介いたします。

動画リマーケティングリストの作成方法と注意点

YouTubeアカウントとGoogle アカウントとのリンク方法

まず動画リマーケティングリストをRLSAやディスプレイ広告で使用するためには、YouTubeアカウントとGoogle アカウントがリンクしていることが必要です。

①ページ上部で Google アカウント名の横にある歯車をクリックします。

②Google アドワーズ管理画面にログインし[リンクされたアカウント] をクリックします。

③左のナビゲーションパネルにある[YouTube] をクリックします。

④「YouTubeチャンネル」ページで[+ チャンネル] をクリックして、Google アカウントにリンクするチャンネルを選択します。

⑤ 「YouTubeチャンネルのリンク」でチャンネル名を検索するか、URL を入力します。

チャンネル所有者であれば、「このチャンネルは私が所有している」へチェックを入れ、YouTube側で承認処理を行います。広告運用を代行していてクライアントがチャンネルを所有しているのであれば、「このチャンネルは他のユーザーが所有している」にチェックを入れ、チャンネル所有者のメールアドレスを入力しリンクのリクエストを送信して承認をしてもらいましょう。

その後YouTubeチャンネルの所有者が承認すると、そのチャンネルは Google アドワーズにリンクされます。なお、複数のチャンネルを同一のGoogle アドワーズのアカウントへリンクさせることも、複数のGoogle アドワーズのアカウントを同一のYouTubeチャンネルへリンクすることもどちらとも可能です。

また、Google アドワーズとYouTubeチャンネルのリンクが完了したとしてもYouTubeチャンネル所有者がGoogle アカウントを管理することはできず、対してGoogle アドワーズのアカウントの所有者もまた、リンクされたYouTubeチャンネルの動画を追加、削除、変更することはできない点も付け加えておきます。

上記はGoogle アドワーズからの紐づけ申請方法になりますが、YouTubeチャンネル側からの申請も可能ですので、詳細は下記YouTubeヘルプでご確認ください。

参考:YouTube チャンネルと AdWords をリンクする – YouTube ヘルプ

利用可能な動画リマーケティングリスト

YouTube アカウントとGoogle アカウントのリンクが完了すると、動的リマーケティングリストの作成を行うことができるようになります。このとき、ユーザーリストの蓄積条件としてYouTube視聴ユーザーの取ったアクションを以下から選択します。

• チャンネルの動画を再生
• チャンネル ページにアクセス
• チャンネルの動画を(広告として)視聴
• チャンネルの動画を高く評価
• チャンネルの動画にコメントを追加。
• チャンネルの動画を共有
• チャンネル登録
• チャンネルの動画を再生リストに追加
• 特定の動画を再生
• 特定の動画を広告として視聴

いずれもチャンネルや動画への操作ですが、特に動画を「広告として視聴」というリストが設けられています。TrueView動画広告はYouTubeにアップする動画のステータスが限定公開(リンクを知っているユーザーのみが表示し、共有可能)でも掲載することができます。

参考:TrueView インストリーム広告 – Display Specs ヘルプ

特定のターゲット群にTrueView動画広告を表示し、視聴したユーザーのみをリスト化できます。TrueView動画広告のターゲティングと動画リマーケティングリストを併用することによって、より精度高く見込み顧客にアプローチしていくことが可能となる使い勝手の良いリストです。

作成した動画リマーケティングリストの検索キャンペーンへの設定は、従来のRLSAと同様です。以下の記事もあわせてご参考ください。

参考:「どのキーワードに出す?」から「誰に出す?」で大きく成果が変わる、検索広告向けリマーケティング(RLSA)の解説と設定方法

ユーザーリストのサイズは最低1,000ユーザー

通常のRLSAと同様に、動画リマーケティングリストをRLSAで使用する場合は列に1,000以上のサイズがないと配信できません。リストの種類や条件によっては、配信できない場合があるため注意が必要です。

先ほども少しご紹介しましたが、動画の再生数などがまだまだ少ない場合はTrueView動画広告と併用して実施するなどの手法も有効です。

TrueViewインストリーム広告は、ユーザーが動画を 30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴、もしくは動画に対してオーバーレイのCall to Actionのクリックなどの操作を行った場合に課金となります。一般的に、サイトへの誘導を図るリンク先URLを設定する広告のクリック単価に比べ、1視聴あたりの単価(Cost Per View)は10分の1程度ということも少なくありません。つまり、仮に1,000ユーザーを広告で確保しようとした場合には動画広告のほうが費用を抑えられる可能性が高いのです。

現実にはさまざまな方法で動画の視聴を促進していくのが大事ですが、広告を利用した手法も検討してみることをおすすめします。

最後に

数ヶ月前には、類似ユーザーリストもRLSAへ活用できるようになり、今回のアップデートでは動画リマーケティングリストもあわせて活用することで、動画の視聴状況をも検索連動型広告の最適化に活用できるようになりました。これまでのウェブサイトへの訪問ユーザーのリストに対するRLSAと比べると、検索連動型広告の運用に活かせる情報は大きく増え、アプローチの幅も拡げることが可能となっています。

参考:Google アドワーズ、「検索広告向け類似ユーザー機能」および「ショッピング広告向けカスタマーマッチ」を正式ローンチ

これまでYouTube動画を活用してきたアカウントはもちろん、費用対効果が不透明で動画にチャレンジできなかったアカウントも、ユーザーの検索行動までを踏まえていま一度、動画の活用を検討してみてください。

Katsumasa Yamamoto

Katsumasa Yamamoto

アナグラム株式会社 クルー。関西の保険代理店にてブランド戦略や数値分析を担当。インハウスで運用型広告に初めて接してから運用型広告の虜に。より専門的に取り組むために上京し、運用型広告の代理店へ転職。100を超えるアカウント担当し様々な業界業種を経験した後、2017年よりアナグラムに参画。

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