2020年10月12日、Googleはアトリビューションとリフト測定に関する3つのアップデートを発表しました。
- アトリビューションレポートにYouTubeを追加
- データドリブンアトリビューションの導入要件の緩和(ベータ版)
- コンバージョンリフト計測がベータ版として利用可能に
参考:Make every marketing dollar count with attribution and lift measurement|Ads & Commerce Blog
アトリビューションレポートにYouTubeを追加(ベータ版)
これまでアトリビューションレポートは検索キャンペーンを対象としており、YouTubeを追加したクロスネットワークアトリビューションはβ版として提供されています。
参考:クロスネットワーク アトリビューション(ベータ版)について - Google 広告 ヘルプ
クロスネットワークアトリビューションは引き続きベータ版ですが、対象のアカウントでは、下記の手順で確認することができるようになりました。
①「ツールと設定」から「アトリビューション」を選択
②赤枠の「ベータ版への招待」の「OK」をクリック
上図のように、アトリビューションレポートにYouTube広告が組み込まれます。
YouTube広告はコンバージョン経路においてアシスト役に回ることが多いと思いますが、クロスネットワークアトリビューションを把握することによって、その貢献度を可視化することができます。
YouTube広告の費用対効果を判断する材料のひとつとしてぜひ利用したい機能ですね。
また、数ヶ月以内にはディスプレイ広告も対象に加わるとのことです。
データドリブンアトリビューション(DDA)の利用要件が緩和
これまでデータドリブンアトリビューション(以下、DDA)を利用するためには決して少なくない基準の要件を満たす必要がありました。が、しかしながら今回その要件が緩和されました。
30日以内の広告のインタラクション | 30日以内のコンバージョン | |
---|---|---|
変更前 | 15,000回以上 | 600回以上 |
変更後 | 3,000回以上 | 300回以上 |
DDAでは、アカウントのコンバージョンデータに基づき、コンバージョンするまでの広告の各クリックごとに実際の貢献度を算出し、ユーザーの購入経路における各ターゲティングの実際の貢献度に応じて価値を割り当てます。さらに、ある程度の期間にわたっての学習で調整され、常に精度を高めていきます。
今回の変更によりいままで対象ではなかったアカウントでも導入できる可能性が広がりましたので、一度確認してみるのをおすすめします。
コンバージョンリフト計測がベータ版として利用可能に
YouTube広告がどれほど成果に貢献したのかを把握するのは簡単ではありません。これまではブランドリフトでブランド認知や購買意向、サーチリフトで検索ボリュームの変化といった具合に、その影響を計測してきました。
今回これらに加えて、コンバージョンリフト計測がベータ版として提供されることになりました。これまでにくらべて、コンバージョンに対する影響がより具体的に把握しやすくなります。
ベータ版ではありますが、利用が可能になり次第レポートで確認ができるようになるとのことです。現時点ではヘルプページ含め、詳細はわかりませんが、コンバージョン獲得を目的としてYouTube広告に取り組んでいるのであればぜひ確認したいレポートですよね。
最後に
今回発表されたのは、いわゆる間接効果に関する3つのアップデートです。
運用型広告の大きなメリットのひとつは、成果が可視化しやすい点ですが、直接的な成果にフォーカスされるケースがほとんどですが、今回のような間接効果を把握できるようになっていくことで、さまざまな施策の役割や使い方を改めて見つめ直すことができるのではないかと考えています。
広告の成果をより可視化できるよう、アトリビューション関連の今後のアップデートにも引き続き注目していきたいですね。