Google ディスプレイネットワーク(GDN)の広告ターゲティングの1つ「コンテンツターゲット」の仕様変更が行われ、これまで選択できなかったキーワードと配信先プレースメントとのマッチ方法が選択できるようになりました。
2016年9月30日現在、複数のアカウントで仕様変更を確認しており、順次ロールアウトしていくものと思われます。
今回はこのコンテンツターゲットの仕様変更の概要と設定方法についてお伝えいたします。
これまでのコンテンツターゲット
これまでのコンテンツターゲットでは、設定したキーワードに対して次の2つのマッチングによって配信先プレースメントが自動的に決定されておりました。
- キーワードコンテンツマッチ:キーワードに関連したコンテンツにマッチした場合に配信
- 拡張キーワードマッチ:ユーザーが最近閲覧したページのコンテンツとの関連性をもとにして広告が配信
このマッチングについては、これまでGoogle アドワーズの管理画面上でどちらのマッチングを使って広告を配信するかは選択することができませんでした。
そのため、キーワードコンテンツマッチをメインにして広告を配信したいのに拡張キーワードマッチによる広告配信ばかりされ、ノイズの多い配信先ばかりに広告が配信されてしまっていたというケースがちらほら見られていました。
誤解なきよう説明いたしますと、キーワードコンテンツマッチでは対象となるコンテンツが少ないため思うようにインプレッションしないケースもあるため、拡張キーワードマッチによって配信対象が広がることで、多くのインプレッションを得て成果も得るケースもありますので、どちらが善でどちらが悪ということはなく、そのバランスコントロールができなかったということが課題となっていました。
これからのコンテンツターゲット
今回ロールアウトされた仕様変更は、このキーワードマッチを管理画面上で広告グループごとに選択できるようになったという点です。
①、②で該当広告グループの「ディスプレイネットワークのキーワード」タブを開き、③でターゲットとなるキーワードを設定、④「キーワードの選択」でキーワードのマッチ方法を設定します。
「キーワードの選択」で選択できる項目の詳細は以下になります。
引用:ディスプレイ ネットワーク キャンペーンのキーワードを選択する - AdWords ヘルプ
この「キーワードの設定の選択」は広告グループ単位で行うことが可能(※)で、デフォルトでは「ユーザーリスト」が選択された状態になりますので、すでに設定された広告グループにおいて「コンテンツ」を選択したい場合はそれぞれ手動で変更を行う必要があります。
※2016年9月30日現在では管理画面からの設定のみ対応
最後に
最初にコンテンツターゲットがローンチされた頃はコンテンツにマッチした場合に広告が配信されていましたが、いつしかキーワードに興味のあるユーザーへの配信も加わり、キーワードマッチごとの配信バランスも取れず、配信先のコントロールが煩雑になりがちになったことで近年では敬遠されがちでしたが、今回の仕様変更によって柔軟にターゲティングを行うことができるようになり、純粋なコンテンツターゲットをまた味わえるようになりました。
だからといって、キーワードの設定をすべて「コンテンツ」に変えてしまうと、インプレッションが急激に減るリスクもありますので、設定するキーワードをみながらどちらの設定が適切かを見極めながら活用していきたいですね。