AdWords リニューアル版で使える、便利な機能12選

AdWords リニューアル版で使える、便利な機能12選

Google アドワーズのリニューアル版管理画面が提供開始されたのはまだ記憶に新しく、従来の管理画面も利用できるためリニューアル版の管理画面を積極的に使っていない方も多いのではないでしょうか?ですが、リニューアル版管理画面でしか利用できない機能も多くあります。そしていよいよ、年末までに旧管理画面の提供は終了し、リニューアル版の管理画面がデフォルトとなることが正式に発表されました。

参考:Inside AdWords: AdWords is fully switching to the new experience

この記事では、リニューアル版の管理画面で新たに追加された機能や、使いやすくなった箇所を紹介していきます。まだあまり使ってない方やこれからリニューアル版の管理画面を触れる方には、リニューアル版の管理画面の概要を知っていただき、すでに使っている方には、復習がてらまだ使ってない機能や知らなかった機能を活かすきっかけになればと思います。


1.レイアウトの変更


画像引用元:クイック リファレンス マップ - AdWords ヘルプ

リニューアル版の管理画面では、上図のような構成となっています。本記事ではこちらの名称を用いて機能の解説を行っていきます。

2.概要(最適化)ページ

従来版では似たような機能が画面上部のホームにありましたが、リニューアル版管理画面のページメニューにある「概要」タブではキャンペーン単位で様々なデータを一覧で確認することが可能です。

該当ページへ移動したり、ひと手間加えなければ見られなかった数値などが一覧で確認ができるため、アカウント全体や対象のキャンペーンまたは広告グループの概要や変化をすばやく分析する際に重宝します。

以下の記事ではとくに有用と思われるものをピックアップしていますのでぜひご覧ください。

参考:AdWords リニューアル版の「概要ページ」で活用したい便利なカード7選

3.プロモーション表示オプション


画像引用元:Google アドワーズ管理画面プレビュー

プロモーション表示オプションとは、Google アドワーズの検索連動型広告で設定できる広告表示オプションの一つです。広告のテキストの下に季節に沿ったイベント名やセール内容の告知ができる広告表示オプションです。

まだ日本向けのイベントは少ないですが、今後日本向けのイベント(ホワイトデーやお盆など)も充実してくれるといいですよね。

設定方法など詳細は下記記事で解説しています。

参考:Google アドワーズ、プロモーション表示オプションが日本語に対応

4.広告バリエーション

見出し文の差し替えなど検索広告クリエイティブにてABテストを行いたい場合に便利な機能で、テスト結果から信頼区間までの検証を行ってくれるため、気軽に広告文のテスト設定から検証までを行える機能であり、少しだけ広告文を変更したい…といったケースでその効果を非常に発揮する機能です。

全体の成果に過度にマイナスな影響が出ないよう、テスト内容の配信比率を下げてることも可能なので、利用するためのハードルは低いです。(ただし、分配比率を下げた場合有用なデータが溜まりにくくなる点に注意です。)

参考:Google アドワーズ、テキスト広告の変更を手軽かつ大規模にテストできる「広告バリエーション」機能を提供開始

5.カスタムインテントオーディエンス


Google ディスプレイネットワークで新しく利用できるようになった、ユーザーの興味関心に基づいたターゲティングの一つです。「広告主の商品やサービスのターゲットとあるユーザーが探しているだろうキーワード、URL、アプリ、YouTubeのコンテンツ」を入力することで、設定した内容から対象となる『購買意欲の強いユーザー』をカスタマイズしてリスト化し、ターゲティングすることが可能になります。

参考:Google ディプレイネットワークにて、購買意向の強いユーザー層を自由に設定できる「カスタム インテント オーディエンス」を追加

6.ライフイベント


Gmail広告、YouTubeの動画キャンペーン限定の機能ですが、卒業や結婚、引越しといった人生の主要なイベントを選択してターゲティングできます。

参考:人生の節目にあわせてアプローチできる、Google アドワーズのライフイベントターゲティング

7.ショートカットキー 


従来の管理画面でも、コピー(Ctrl+C)と貼り付け(Ctrl+V)は使えていたショートカットキーの機能ですが、タブや階層の移動まで拡大されました。リニューアル管理画面で「?」キーを押すと下図のポップアップが表示されます。

このショートカットキーですが、使ってみると非常に便利です。表示の速度がかなり早く例えば「G→A」と「広告」ページへ移動しても約1秒で遷移が終わっていますので、効率的にアカウント内での遷移ができるようになります。

一見大したことはないですが、毎日閲覧する管理画面ですので日々の業務スピードアップに一役買ってくれる機能です。

8.ショーケース広告(※2018年5月現在、日本は対象外)


画像引用元:ショーケース広告の構成要素 - AdWords ヘルプ

ショーケース広告は、ショッピング広告の広告フォーマットのひとつです。特定のブランド名や商品名を含まないような、まだどこでどの商品買うか決まっていないと考えられるユーザーの検索に対して、広告主のブランドや製品をアピールすることができます。

リニューアル版管理画面からのみ設定が可能です。詳細は以下をご参照ください。

参考:ショーケース広告の構成要素

2018年5月現在、日本ではまだ使用することのできない機能ですが、昨年10月には利用可能国が15カ国まで拡大しており、日本での展開が待たれます。

参考:Inside AdWords: Unwrapping new innovations for the holidays and beyond

 

9.通話に基づく入札単価調整

ビジネスにおいて電話が重要なケースでは、検索連動型広告において、電話番号表示オプションや電話専用広告を活用しているケースがほとんどでしょう。このような場合に、通話対象となるモバイル端末向けの入札単価を引き上げる機能が、リニューアル版の管理画面では利用できます。これにより電話番号表示オプションや電話専用広告をより積極的に広告に表示するように調整を行えます。


「高度な入札単価調整」から設定が可能です。

参考:通話に基づく入札単価調整に

10.広告のバージョン履歴


検索連動型広告の拡張テキスト広告とディスプレイ広告のレスポンシブ広告において、「バージョン履歴」を使用して編集する前の過去のバージョンと現在のバージョンの掲載結果を簡単に確認できるようになりました。レスポンシブ広告もしくは検索広告にて「鉛筆マーク」からメニューが開けます。メニューの「バージョン履歴を表示」から履歴の詳細画面を確認することが可能です。

従来版ですと広告の編集を行うとそれまでの広告は削除され、編集後の新しいものが追加されていましたが、リニューアル版では編集した広告は削除されず過去のバージョンが保存されます。

あくまでそれぞれの広告文の編集前後での比較が容易になる機能ですので、たとえば複数の広告グループにまたがって広告訴求ごとに広告文を集計するのには向いていません。便利な半面、注意が必要な機能でもあります。

11.ランディングページタブ


従来版でランディングページごとの成果を確認しようとした場合、レポート作成画面でカスタマイズしたり、レポートをエクスポートしてExcelで集計したりとひと手間必要でした。リニューアル版では管理画面から遷移すること無く、ページメニューの「ランディングページ」タブよりスムーズに確認できるようになっています。

その他、ランディングページに設定可能となったAMP(※1)関連の指標は現状ここでしか確認できません。

※AMP…正式名称はAccelerated Mobile Pages。モバイル端末にてWebページを高速表示するための技術やフレームワークの略称です。

12.定義済みレポート

従来の管理画面では「詳細分析」というタブとして存在していましたが、リニューアル版にて「定義済みレポート」と名称が変更されました。上部バー右の「レポート」からアクセス可能です。

ここで閲覧したレポートを保存し、レポート一覧へ残すことも可能。また、作成済みのレポートはダッシュボードへ反映することもできます。頻繁に確認していた表は名前をつけてレポートへ保存しておくと、その後の確認が非常にスムーズになりますので作成しておくことをオススメします。

最後に

記事の中ではすでにリリースされている機能を中心に振り返ってみましたが、まだ使っていない新機能はありましたでしょうか。リニューアル版の管理画面ではないと使用できないターゲティング方法もありますので、現在の広告配信に取り入れられそうな機能からまずは設定をしてみてください。

この記事を書いている最中にも、リニューアル版の管理画面からのみ利用できるさまざまな機能が追加されています。「お、こんな機能が!」「この新機能を使えば、あの課題を解決できるかも・・」と変化を柔軟に受け入れて楽しむ姿勢が、広告運用者としての成長につながるのではないかなと思います!

参考:Google アドワーズ、スマートディスプレイキャンペーン(SDC)で「コンバージョンに対するお支払い」の提供を開始

参考:Google アドワーズ、YouTube以外にリーチを広げる「アウトストリーム動画広告」の提供開始

慣れないからと苦手意識を持って使わずにギリギリまで現状維持しようとするのは、広告運用者としてもアカウントとしても、気が付かないうちに衰退の道を辿ってしまっているかもしれません。わざわざ年末の忙しい時期に慣れないことをする必要はありませんので、早めに切り替えるのをオススメします。

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