データフィードを使った商品リスト広告、動的リマーケティングの成果を上げるために行いたい3つの習慣

データフィードを使った商品リスト広告、動的リマーケティングの成果を上げるために行いたい3つの習慣

Google アドワーズの商品リスト広告や動的リマーケティングで活用され、今後も広告との融合と成果の向上が期待されるデータフィード。これらデータフィード広告の成果を最大の物とするためには、管理画面上の運用だけではなくデータフィードそのものの質を上げていくことが重要になってきます。

今回は商品リスト広告や動的リマーケティングで成果を上げるために行いたい3つの習慣についてお話しいたします。ちなみに、3つの方法ではなく3つの習慣と題しているのは、データフィード広告においてデータフィードは常に新しい物に更新しつづける必要があることから、1度の対応だけでなく習慣化をして欲しいとの願いを込めているというのが理由です。


商品リスト広告、動的リマーケティング、データフィードのおさらい

商品リスト広告、動的リマーケティングについては下記にてお話をしておりますので、復習がてらこちらもお読み下さいませ。

データフィードって何?という方は下記のスライドをご覧下さい。

 

復習できましたか?なんとなく思い出せましたか?それでは次項より本題に入っていきましょう!

まずはどのように広告が表示されるか?その表示形式を知ること

商品リスト広告や動的リマーケティングに限らず、広告がどのように表示されるかは重要な事項なのですが、検索連動型広告のテキスト広告では文字数制限の中で表現するという当たり前なルールの中で表現するのに対して、データフィード広告では商品画像とそのタイトルが主な訴求となることから、あまり考えこむ事も無くデータフィードを生成しがちです。

20150622_00商品リスト広告「エアコン 通販」の表示例

後述いたしますが、商品リスト広告では広告として表示される商品数に応じて、広告に表示される商品名[title](以下、商品名)テキストの文字数が変動します(2015年6月時点)。

これは従来の検索連動型広告とは最適化を行う手法が異なることを意味しており、どこまで広告仕様を理解した上でデータフィードを構築できるかにより成果が変わってくると言えます。

表示される形式によって、広告に表示される商品名の文字数が変動しますので、どの表示形式で表示がされても対応できるよう、重要となる情報は商品名の先頭部分に詰め込むことがポイントになってきます。

では、次からデーターフィード広告の成果を上げるための3つの習慣について説明していきます。

1. 表示されるタイトルテキストの文字数に注意する

商品リスト広告の場合、どのデバイスで表示しているか、どの位置に掲載されたかによって、表示形式が変わってきます。そのため、これらのパターンによって表示される商品名テキストの文字数も変わってきます。

次より紹介するパターンが存在すると言うことを頭に置きながら、データフィードの商品名をリライトしてみて下さい。

パソコンの場合

パソコンの場合は、「ページの右側上部」または「ページの上部(通称:プレミアムポジション)」に表示され、「5列表示」「4列表示」「3列表示」「1列表示」のいずれかで表示され、「ページ右側上部」に表示された場合は、掲載商品数に応じて2段に拡張される場合があります。

※ページの右側上部に表示されるパターン

ページの右側上部に表示されるパターンとしては、「4列表示」「3列表示」「2列表示」「1列表示」が主となります。

4列表示のパターン

20150622_014列表示の例(ページ右側上部)

下記の商品リスト広告「エアコン 通販」の表示例として示したパターンで、もっともポピュラーな表示方法です。4列×2段の8商品同時表示のパターンと、4列1段の4商品同時表示のパターンがあります。

20150622_01-2

商品名で表示されるテキストが「半角15文字×2段」のため、実質「全角7文字×2段」となります。ただし、使用している空白や記号とその挿入位置によっては意図しない場所での改行がされたり、1段15文字を使い切らないまま「...」で省略がされる事があります。

必要最低限表示を行いたい、商品のメーカー名、商品名または商品ブランド名すべては表示しきれない事が多いです。そのため、データフィードの商品名の先頭に重要な情報を詰め込むようにしましょう。

商品リスト広告が表示されるであろう検索語句としては、「エアコン 通販」系または「商品名または商品ブランド名」「商品型番」などが考えられますが、これらはすべて「エアコンの購入を検討している可能性が高い」ため、商品名の頭の方に「エアコン」というフレーズはなくても良いかも知れませんよね。それよりは、「メーカー名または商品ブランド名」と「対応する部屋の広さ(~6畳など)」を入れてあげた方が、消費者にとっては広告をクリックしやすくなると考えられます。

3列表示のパターン

3列表示のパターンは、3列×2段の6商品同時表示のパターンと、3列1段の3商品同時表示のパターンがあります。

20150622_023列表示の例(ページ右側上部)

見栄えとしては、4列表示のパターンと同じですが、商品名として表示される文字数が「半角20文字×2段」となります。4列表示の時と同様、商品概要が判別できる最低限の情報が表示されるようにデータフィードへ記述します。

2列表示のパターン

2列表示はスマートフォンのPCサイトを閲覧するモードで表示したときに確認出来ている表示形式です。商品名に使える文字数は「半角20文字×2段」になります。

20150622_112列表示の例(ページ右側上部)

1列表示のパターン

1列表示のパターンは、1列×2段の2商品同時表示のパターンと、1列1段の1商品のみ表示のパターンがあります。

20150622_031列表示の例(ページ右側上部)

商品名に表示される文字数が「半角50文字×2段」と更に多くなります。検索語句に対して関連する商品が少ないなどの場合に表示される事がある程度のパターンです。Google アドワーズの管理画面で「プロモーションテキスト」が設定されていれば、上図の下のパターンが表示されます(※1)。

(※1):プロモーションテキストは、ここまで紹介してきたいずれのパターンでも表示される可能性があります(4列表示パターンであれば、マウスオーバー時に表示されるなど)。

※ページ上部に表示されるパターン

ページ上部に表示されるパターンとしては、「5列表示」「4列表示」「3列表示」が主になります。

5列表示

5列表示はページ上部に表示されたときのみ適用されているパターンです。

20150622_105列表示の例(ページ上部)

商品名に使える文字数などは、ページの右側上部で4列表示パターンの時と同じになります。

4列表示

4列表示の例(ページ上部)

ページ右側上部では商品名が「15文字×2段」であったのに対して、ページ上部に表示された場合は「19文字×2段」となります。

3列表示

20150622_133列表示の例(ページ上部)

ページ右側上部では商品名が「20文字×2段」であったのに対して、ページ上部に表示された場合は「25文字×2段」となります。

(2017/01/18追記)6列表示のパターン

商品名に使える文字数は5列表示のケースと同じ「15文字×2段」となります。この表示ではカルーセル形式になるケースも見受けられます。

スマートフォン、タブレットの場合

スマートフォンとタブレットの場合はカルーセル表示となり、最大8つまで表示される商品の画像をスワイプして選ぶという形式になります。

20150622_04商品名が表示されないパターン

20150622_14商品名が表示されるパターン

「商品画像」「価格」「ショップ名」の3つしか表示されないパターンと、これに加えて「商品名の一部」が表示されるパターンとあり、前者の場合商品画像が重要な要素となってきます。

2015年6月現在では、「商品名」で表示されるテキストの文字数は端末(恐らくその解像度)に連動しており、端末によっては商品名の途中が「...」で省略されることもしばしば見受けられます。

(補足)動的リマーケティングの場合

動的リマーケティングの場合は、テンプレートによって表示される項目や文字数、サイズ違いによるインプレッションボリュームの差異に伴うインパクトなどが異なってきますので、動的リマーケティングの広告を作成するときに利用する広告テンプレート(旧:ディスプレイ広告ビルダー)でプレビューを確認しながら調整しましょう。

2. 商品画像は商品名テキストの補助としても活用

前項で紹介した「4列表示パターン」の場合、商品名のテキスト文字制限によって伝えたいことがなかなか伝わりにくいと言うケースが多く発生します。テキスト以外での訴求手段としては商品画像となるのですが、エアコンや冷蔵庫や液晶テレビに代表される家電物は、どのメーカーどの商品を見ても違いが分かりにくくなりがちです。

この場合は、商品画像に商品の特徴を埋め込む事で効果が上がる場合があります。具体的には下記です。

20150622_05

赤枠・青枠で囲んだ商品画像をご覧下さい。

商品画像に「メーカー名」「商品ブランド名」「商品のシリーズ名」「●畳まで対応」など、消費者が知りたい情報が画像に含まれていますよね。このように表示されていると消費者からは選ばれやすくなり、結果的にクリック率の向上が見込めます。

商品リスト広告のポリシー上、商品画像にセールなど宣伝の要素を入れることは出来ませんが、商品についての一般的な情報は含めることが可能です(2015年6月現在、商品画像に一般的な情報を入れること自体はポリシー上NGとしては定められていません)。

ただし、青枠で囲った商品画像のように商品部分に他の要素が重なる(この場合「主に6畳用」と言う表記)ことはNGとなりますので、商品画像の修正が必要になります。

3. データフィードは毎日更新する

データフィードは商品在庫のあるなしにかかわらず毎日更新を心がけましょう。商品リスト広告の場合、商品の新規販売開始、販売終了、在庫切れ、再入荷は当然のことですが、常に在庫がある商品しか扱っていない場合でも、商品単位で最終更新から30日を超えると「期限切れ」というステータスとなり、商品リスト広告に商品が掲載されなくなります。いずれにせよ定期的にメンテナンスを行わなければなりませんので、毎日最新の情報をGoogle Merchant Centerに送りましょう。

Google Merchant Centerでデータフィードを自動的にアップロードする方法

20150622_06

Google Merchant Centerにはデータフィードをアップロードするための手段が3つ用意されております。

Google スプレッドシート

20150622_07

新しいフィードを登録するときに「アップロードのスケジュールを作成する」にチェックを入れることで、毎日指定された時間にデータフィードをアップロードします。

Google スプレッドシート上で情報を更新するだけで、アップロードはGoogle Merchant Centerが自動的に行ってくれます。商品点数が少ない場合などデータフィードを手動で更新する場合はこちらの方法で十分です。

自動アップロード(スケジュール設定された取得)

20150622_08

広告主の用意したWebサーバーに保存されているデータフィードのファイルを、Google Merchant Centerのシステムが自動的に取得を行いアップロードする方式です。データフィードへのアクセスに必要な情報を設定します。

広告主側でGoogle Merchant Center用のデータフィードをシステムで自動作成出来る場合はこちらの方法がおすすめです。

ユーザーによる定期的なアップロード

20150622_09

広告主が手動でアップロードする方法です。

セキュリティーなどの理由でWebサーバにデータフィードのファイルが置けず、Google Merchant Centerが自動取得出来ない場合で、端末からFTPでアップロードを行いたいケースはこちらになります。端末からFTPに定期的にプッシュする仕組みがある場合は問題ありませんが、そうではなく全ての作業を手動で対応する場合、在庫が無くなったなど変動が発生したら都度手動で更新する必要があります。また商品の期限切れにならないように定期的に手動アップロードを行う必要があります。

動的リマーケティングの場合

2015年6月現在では、Google アドワーズの管理画面にアップロードする場合は手動しか選択肢がありません。手作業で更新を行いましょう。

まとめ

商品リスト広告、動的リマーケティングで成果を上げるために行いたい3つの習慣についてご紹介いたしました。

データフィード広告の成果を上げるには、データフィードの仕様、広告表示の仕組みを理解した上で1商品ずつ丁寧にフィードを書き上げたり商品情報を用意する必要があり、ハッキリ言って果てのない作業です。だからこそ、仕様と仕組みを知ればデータフィードを自動的に形成するシステムも作れますし、それによってさらなる成果も出しやすくなります。

しかしながら、Google Merchant Centerや動的リマーケティングに利用するデータフィードを自動的に出力する仕組みをどの広告主でも簡単に作れるわけではありません。その場合は、まず「ルール化」に取り組んでみましょう。商品名の登録ルール、画像の登録ルールなど、商品リスト広告や動的リマーケティングでも成果を出しやすい形式で商品を登録すると言うルールを作ることで、登録されたデータをそのままデータフィードとして反映することが出来ます。そのようなルールを作って実践するだけで、ビジネスインパクトは得られるものと筆者は考えます。ぜひ恐れることなくチャレンジを!!

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