GoogleアナリティクスをヒントにGoogleアドワーズのインタレスト カテゴリを抽出する方法

GoogleアナリティクスをヒントにGoogleアドワーズのインタレスト カテゴリを抽出する方法
この記事は最終更新日から約4年が経過しています。

前回、特定のカテゴリに興味のあるユーザーに、さまざまなシチュエーションでアプローチできるGoogleアドワーズのインタレスト カテゴリの仕組みと設定、考え方までのスベテを解説いたしました。

前回の繰り返しになりますが、「ユーザーは常に広告主がアピールしたい商品やサービスに関連しているページを見ているわけではない」ということを知り、どういったことに興味関心を持っているのかを常に考え続ける必要があります。

今回はこの思考の助けとなる、Googleアナリティクスのユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポート機能をご紹介します。


Google アナリティクスのユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートとは

広告主のサイトに訪問したユーザーの年齢や性別の構成や、興味関心のデータを簡単に確認することができ、ユーザーの興味関心を知るヒントとして役立てることができる機能です。

なお、この機能ではGoogleアナリティクスとGoogleアドワーズのアカウントをリンクさせることなくデータを取得することが可能です。

年齢や性別などのユーザー属性と「アフィニティ カテゴリ」、「購買意向の強いユーザー層」のインタレスト カテゴリに関するレポートの大きく2種類のデータを確認することができます。

Google アナリティクスのユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートで確認できるデータは、Google アドワーズ で使用できる年齢、性別、インタレスト カテゴリと共通となっています。(カテゴリの再編などにより一部変更となる可能性もあります)

ユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートを有効にする

Googleアナリティクスでユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートを有効にする設定方法は2つあります。

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まずGoogle アナリティクスにログインし、「アナリティクス設定」タブからプロパティ列の「プロパティ設定」をクリックし、「広告主向けの機能」 で 「ユーザー属性とインタレストカテゴリに関するレポートの有効化」 をオンにして保存します。

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または、「レポート」 タブから「ユーザー」の「インタレスト カテゴリ」からサマリーを選択し、「ユーザー属性とインタレストカテゴリに関するレポート」を有効化します。

どちらの方法でもすぐにレポートは確認できますが、データの反映には24時間程度を要する場合がありますのでご注意ください。

ユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートの確認方法

ユーザー属性とインタレスト カテゴリはそれぞれ以下の方法で確認することができます。

① ユーザー属性

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「レポート」タブの左メニューの項目、[ユーザー] > [ユーザーの分布]  から確認することができます。

年齢は「18-24」「25-34」「35-44」「45-54」「55-64」「65+」、性別は「male(男性)」「female(女性)の」にてそれぞれ構成比を確認することができます。

② インタレスト カテゴリ

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「レポート」タブの左メニューの項目、[ユーザー] > [インタレスト カテゴリ]から確認します。

「アフィニティ カテゴリ(リーチ)」「購買意向の強いセグメント」それぞれにて、サイト利用者の関心の高いカテゴリ上位を確認することができます。

両レポートともに、プロパティのセッション(またはその他の重要指標)の分布やユーザー、行動、コンバージョンの指標をそれぞれのユーザー属性、インタレスト カテゴリと関連付けて確認することも可能です。

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ユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポートの数値は、必ずしもすべてのサイト利用者のデータが含まれているものではないことに注意しておきましょう。データから個々のユーザー属性とインタレスト カテゴリが推測されないようにする手段として、一定のしきい値に満たない一部のデータはレポートから除外されています。

ユーザー属性とインタレスト カテゴリの分析と活用例

では、これらのデータをどう使えばよいのでしょうか。分析から活用までの一例をあげてみたいと思います。

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これは個人サイトのアフィニティ カテゴリ レポートです。ここでは、Technophil(ハイテク好き)、Business Professional(ビジネスのプロフェッショナル)がコンバージョン数の多いインタレスト カテゴリとなっていることがわかります。

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さらにTechnophil(ハイテク好き)のカテゴリ名をクリックして年齢層別に検証を行います。

この例では25~34歳、35~44歳がコンバージョン数の大半を占めていますね。Technophil(ハイテク好き)のインタレスト カテゴリに分類される 25~34、35~44歳のユーザーが、サイト訪問者のコンバージョンの大半を占めるユーザー層ということが分かります。

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これらと同じインタレスト カテゴリを付与されたユーザーは、広告主のビジネスとの相性が良い可能性も高いので、インタレスト カテゴリでの広告配信のターゲットとして設定することで更なる成果を望むことが出来る可能性があります。

なお、Googleアナリティクスのインタレストカテゴリレポートは、サイト訪問者のユーザー属性からセッションベースで抽出したものであるため、既にサイトへ訪問済みのユーザーも含まれます。新規ユーザーからのコンバージョン獲得をアドワーズのインタレストカテゴリで拡大したいという場合は、参考とするインタレストカテゴリレポートのデータを新規ユーザーのみに絞り込みます。

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「+セグメント」をクリックして、

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「新規ユーザー」にチェックを入れ、適用をクリックすると新規ユーザーだけのデータに絞り込みます。すると、新規訪問ユーザーのみのデータに絞りこまれますので、そのデータを基にアドワーズで配信したいインタレストカテゴリを精査しましょう。アドワーズのインタレストカテゴリを設定する際には、新規ユーザーへの配信に絞り込めるよう、サイト訪問者のリマーケティングリストを除外することをお勧めします。

まとめ

今回ご紹介したのは、Googleのテクノロジーによって分析され類推された、広告主のサイトへ訪問してきているユーザーの興味や関心・年齢や性別などのデータをそのままGoogleディスプレイ ネットワークでの広告配信に適用できる仕組みです。

ただし、すでに広告主のサイトへ訪問しているユーザーの統計値であり、抽出できるインタレスト カテゴリの多くを構成しているのはたやすく推測ができるカテゴリであることも多いでしょう。

インタレスト カテゴリに限ったことではありませんが、広告主のビジネスにとって本当に価値があるのは「サイトへ来ているユーザーは、こんなことにも興味があるのか」という"新しい発見"にあると筆者は考えます。そういった発見が広告主のビジネスを加速させる可能性も大いにありますから、定期的にインタレストカテゴリを確認してみましょう。

ユーザーはどういったことに興味関心を持っているのか、を考え続けるためのヒントのひとつとして、Googleアナリティクスのユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するレポート機能を使ってみてはいかがでしょうか。

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